成果とモチベーションを把握する

私も今年で社会人5年目の27歳。この約4年という期間の中で何を成果として残してきたのか、何のために様々な事柄に挑戦してきたのか、一体どうなりたいのか、などとしばしば考えることが多い。
今までの実績や様々な出来事に対する自らのモチベーションなどは、頭の中に漫然と存在しているが、そのままでは客観的かつ論理的に整理することができない。まずは頭の中にあるこれらの情報を直接見える形に外に出力してあげる必要があると思っている。具体的に試している方法は以下のような形。

3ヵ月毎に振り返る

たった3ヵ月である。社会人になってからというもの、時間の経過が異様に早く感じるのは私だけではないだろう。しかし、この短い3ヵ月というスパンで実績を振り返るのである。私自身、スケジュール表などを見ながら記憶を思い出す限界が3ヵ月であると感じている。半年前の出来事で鮮明に思い出せる事柄はそんなには多くないと思う。
また、株式会社に属している人であれば、経営者は株主に対して業績を報告するという決まりごとがあると思うのだが、これが最近は半年毎から3ヵ月毎(クウォーター管理)になってきている。
システムエンジニアとして働いているものにとって(そうでなくても)、私生活の時間よりも会社で過ごす時間の方が多い人がかなりいると思われる。会社でやってきた内容の多くがダイレクトに人生経験に直結するのではないかと考えている。そういう意味では、会社のクウォーター管理に合わせて自らも振り返るということは実は理にかなっているのかもしれない。

モチベーションチャートを作成する

転職前の会社の研修にて、モチベーションチャートなるもの(名前は忘れましたので私が勝手につけました)を描いて発表するというものがあった(おそらくリクルート社の研修)。作成する図の内容は以下のような形。

  • 縦軸にモチベーション度合、横軸に時間を取る。
  • モチベーション度合は正と負の値を取り得る。
  • モチベーション度合を時間軸に沿ってプロットし、曲線を描く。
  • 縦軸(モチベーション度合)の最大値・最小値・振れ幅は自由に設定可能。
  • 描いた曲線の任意の箇所に、その時のイベント(仕事内容や気持ち)を吹き出しで記述する。


具体的には以下のような形。


ここから様々な事を読み取ることが可能です。自分が今現在何に興味があり、何をしているときが一番楽しいのか、逆にこれをしているときはモチベーションが低く向かない仕事だ、などです。
あくまで"過去の"自分の変遷や現状分析に使用しています。実際に現状を見える化してからこの先どのような目標を立てるかを考えていきます。

SWOTマトリックスを作成する

SWOTは今や様々な分析に使われている手法ですので、あまりここで言及する必要はないかと思います。私はこのツールが客観的にかつ冷静に判断可能である良いツールだと考えています。作成したモチベーションチャートを参考にしながらマトリックスを作成していきます。

  • 内部分析をする:自分の今の強み、反対に弱みは何であるのか。
  • 外部環境分析をする:今現在自分を取り巻く環境はどうであるのか。どういった機会(チャンス)があるのか。逆にどういった脅威があるのか。


上記事項をマトリックスの外堀に配置し、突き合わせます。突き合わせて出てきた項目は以下。

  • 積極的攻勢:社内に優秀なエンジニアがいる(機会)ので、コミュニケーション能力(強み)を生かし、積極的にコミュニケーションをとって知識を盗む。
  • 段階的施策:現在参画中のプロジェクトでプログラマとして配置されている(機会)ので、実装経験不足(弱み)をカバーしていく。
  • 差別化施策:現在参画中のプロジェクトマネジメントに問題がある(脅威)が、自らのプロジェクトマネジメント経験(強み)で、マネジメントについても意見をし、プロジェクトを良い方向へ導く。
  • 専守防衛:プロジェクトマネジメントに問題がある(脅威)が、プログラミング経験が不足している(弱み)ため、技術的な面については、積極的な意見などは行わず、聞く姿勢を大切にする。


具体的なマトリックスについては以下のような形。


マトリックス中で色づけされて強調表示されている箇所は、今後の重点目標として記しています。

重点目標設定をする

上記のマトリックスでの強調表示部分を重点目標として列記します。




いかがでしょうか。私自身はこのやり方で自らの成果とモチベーションを確認しつつ、目標設定をしていますが、あまり厳格にやっているわけではありません。大切なことは、頭の中にあるものを外に吐き出してみることだと思っています。

今回は成果とモチベーションについての内容でしたが、これに限らず、考えがまとまらないときなどは頭で考えるのではなく、何かしらなぐり書きでもよいので目に見える形にすることを心がけています。